2021年7月17日(土)
日光移動教室
 
 このページは、令和3年7月17日(土)から19日(月)に実施された「日光移動教室」の特集です。
 2度の延期を乗り越え、6年生のみなさんが準備に準備を重ねて迎えた移動教室。3日間とも天候にも恵まれ、全行程を満喫できました。

 本文には、6年生が時間をかけて製作した「日光ガイドブック」から多くを引用させてもらいました。
            
2021年7月17日(土)
01 出発式
 2度の延長を乗り越え、いよいよ日光移動教室が始まりました。<左>子供たちは、大きな期待と興奮を抑えきれず、早い時間から続々と集合した来ました。<右>多くの保護者の皆さまに見守られながら、出発式を終え、いざ日光へ。出発を祝うように、青空が広がっています。子供たちの気持ちも熱い3日間になりました。
2021年7月17日(土)
02 感染症防止
 昨年2月以来、1年半に渡り、学校と家庭が一体となって感染症防止を徹底してきました。「移動教室中に感染」は許されません。2泊3日の間も、一層の徹底が必要です。<左>バスは2席に1人。3日間ずっと静寂が続きました。あまりの静かさに、バスガイドさんが驚いていました。<右>1日目の昼食は、レストハウスで豪華なお弁当です。学校と同じ、全員前向き、黙食を徹底。
2021年7月17日(土)
03 二社一寺
 昼食場所から歩いて、最初の見学地「輪王寺」に到着しました。日光山内の社寺は、東照宮、二荒山神社、輪王寺に分かれ、これらを総称して「二社一寺」と呼ばれています。<左>輪王寺の創建は奈良時代にさかのぼり、近世には徳川家の庇護を受けて繁栄を極めました。<右>輪王寺から参道を通り、「石鳥居」「表門」を入った所で消毒。コロナ禍でしかない光景です。
2021年7月17日(土)
04 日光東照宮
 「遺体は久能山に納め、一周忌が過ぎたならば、日光山に小さな堂を建てて勧請し、神として祀ること」という遺言の通り、家康が祀られています。<左>陽明門。建物全体がおびただしい数の極彩色彫刻で覆われ、一日中見ていても飽きないということから「日暮御門」と称されています。<右>「上神庫」を背景に、三猿の彫刻がある「神厩舎」を眺めている子供たち。
2021年7月17日(土)
05 二荒山神社
 <左>東照宮から二荒山神社へ続く参道は、2社の強いパワーが合流する生気の通り道(龍道)だそうです。清々しい気を感じられる気持ちのいい杉の並木道を、ゆっくりと大地の気を吸収しながら歩きました。<右>二荒山神社の境内では、恒例の「風鈴まつり」が開かれていました。蒸し暑い中、風鈴の音で涼しさを感じました。
2021年7月17日(土)
06 華厳の滝
 硬い岩盤をくりぬいたエレベーターを降り、滝壺の正面にある観瀑台まで行きました。中禅寺湖の水が、高さ97メートルの岸壁を一気に落下する壮大な滝で、迫力満点。爆音とともに水しぶきが弾ける豪快な姿を見ました。日光三名瀑とも、湯滝や竜頭の滝と合わせて奥日光三名瀑とも言われています。この日の水量は、ご覧の通り、すごかったです。
2021年7月17日(土)
07 三本松園地
 1日目の最後は、戦場ヶ原の東に位置する三本松園地で、男体山をバックに集合写真。現在は枯れてしまいましたが、かつて3本の松が生えていたそうです。戦場ヶ原の地名の由来は、下野国(≒栃木県)の二荒神と上野国(≒群馬県)の赤城神が、それぞれ大蛇(男体山)と大ムカデ(赤城山)に化けて戦った戦場であるというものです。
2021年7月17日(土)
08 宿でゆったり温泉
 今年の宿舎は、奥日光「スパビレッジ カマヤ」さんです。<左>様々な感染症防止策とともに、12畳の部屋に3人という、通常の半分以下の部屋割りにしていただきました。<右>大浴場の露天風呂。入浴も、部屋ごとに20分ずつ、ゆったりです。宿北隣の湯の平湿原の源泉から引湯し、源泉かけ流し乳白色の温泉をたっぷりと楽しみました。 最高です。
2021年7月17日(土)
09 おいしい夕食
 温泉の後は、宿での豪華な夕食です。日光HIMITSU豚の生姜焼きや海老のゆば巻きなどに舌鼓。<左>宿の食堂も、ゆったりとした座席配置で、黙食です。誰一人として声を出さず不思議な雰囲気ですが、子供たちにとっては当たり前の日常として定着しています。<右>夕食の前後の自由時間、思い思いに過ごします。ほんとに仲が良いです。
2021年7月17日(土)
10 楽しい夜は続く
 長い一日を過ごして、体は疲れているはずですが、みんな元気です。<左>夕食後は、自由時間に Google Classroom の Meet を使って、自宅にいる4・5年生とオンラインでつながりました。<右>希望者だけですが、雲一つない満天の星空を眺めに出掛けました。こんなにたくさん星が出るんだと驚いていました。
2021年7月18日(日)
11 2日目の朝の散歩
 2日目も雲一つない快晴です。朝のさわやかな空気の中、朝の会と体操の後、宿近くの湯ノ湖まで散歩しました。釣り人がたくさんいました。日曜日の朝、普段だったらまだまだ寝ている時間かもしれません。移動教室ならではの価値ある時間を過ごしました。 とにかくすべてがさわやかで、心が洗われます。
2021年7月18日(日)
12 戦場ヶ原ハイキングへ出発
 朝食をしっかり食べて、みんな元気いっぱいに、戦場ヶ原へ出発しました。<左>朝の散策でも来た湯ノ湖北端のレストハウスを通り、散策路に入ります。<右>湯ノ湖の西側をぐるっと回って、湯滝に向かいます。左手に湯ノ湖、その向こうに男体山を眺めながら、美しい緑の中、意気揚々と歩きます。
2021年7月18日(日)
13 湯滝~小滝~泉門池
湯ノ湖の南端、高さ70メートルから豪快に流れ落ちる湯滝の落ち口に辿り着きました。<左>落ち口を眺めた後、滝の側面を少し歩くと、長い急な階段が続き、流れ落ちる滝を真横から見ることができます。<右>滝壺の観瀑台からは目の前に迫った滝を間近に写真撮影。ここが戦場ヶ原への起点となります。
2021年7月18日(日)
14 泉門池~青木橋~展望台
 男体山を左手に眺めながら、湿原地帯にきれいに整備された木道を歩きました。もともと湯川が男体山の噴火で堰き止められた堰止湖でしたが、土砂や火山の噴出物、にヨシなどの水生植物の遺骸が堆積して湿原となりました。青空に夏雲がうつくしく、夏の日光満喫しました。気温は高いものの、湿度が低く、マスクもさほど苦しくありませんでした。標高1400mの開けたハイキングコース、最高ですね!
2021年7月18日(日)
15 展望台~赤沼~竜頭の滝
 ハイキング後半。空の青と、木々の緑と、コントラストが鮮やかです。<左>木道から展望台に入って、記念写真を撮りました。ここでも水分補給を忘れずに!<右>赤沼で休憩した後、新緑で覆われた穏やかな木道を歩きました。赤沼 は、戦場ヶ原の土壌には鉄分が多く含まれている赤っぽい水をした沼だったそうです。現在は枯渇して、残念ながら残っていません。
2021年7月18日(日)
16 竜頭の滝
 奥日光三名瀑の3つ目「竜頭の滝(りゅうずのたき)」がハイキングのゴールです。弱音を吐かず、全員元気に辿り着きました。茶屋では、楽しみにしていたソフトクリームが待っていました。<左>歩き切った喜びとともに満面の笑みで、うれしさが伝わってきます。<右>大岩を噛むように豪快に流れ下る「竜頭」を眺めながら。 とてもおいしかったです。
2021年7月18日(日)
17 日光彫
 食事会場の隣で、楽しみにしていた日光彫。江戸時代の東照宮造り替えの際、彫刻師たちが余技に作ったのが始まりと言われています。「ヒッカキ」と呼ばれる独特の三角刀を用いるのが特徴です。職人さんに鮮やかな模範をみせていただき、手鏡やペンケース等に、自分で描いた下絵を写して、ひと彫り、ひと彫り、ていねいに、世界に一つだけの日光彫を完成させました。
2021年7月18日(日)
18 元気いっぱい
 宿に着いた途端、激しい夕立に。夕食までの時間、温泉にも入りゆったりと過ごしました。<左>2日目の夕食も、もりもり美味しくいただきました。<右>長~い自由時間。多目的ホールに自然と集まり、声を掛け合いながら、とても良い雰囲気でカードゲーム等を楽しんでいました。どの子の表情の和やかで、互いに心を許している信頼関係の深さを感じました。
2021年7月18日(日)
19 あんよの湯(足湯)
 湯元温泉の源泉をひいた足湯。泉質は単純硫黄泉でリウマチや高血圧等の効能があるそうです。ハイキングの脚の疲れを取るのには最高の施設です。夜の自由時間に希望者で出掛けました。<左>今晩のGoogle Meet 足湯から実況中継。4・5年生に温泉気分を味わってもらいました。<右>場所によって、かなり温度が異なり、ここは脚が真っ赤になるくらいでした。
2021年7月18日(日)
20 星空探歩
 夜8時半過ぎ、厚い雲の隙間から星空が見えてきたため、希望者だけですが、探歩に出ました。<左>肉眼ではたくさんの星が見えました。時折、流れ星を見ることもできました。写真の背景は、湯元温泉の明かりです。<右>雲間から、お月様も顔を出しました。幻想的な夜でした。かり2日目の夜は、最後の最後まで満喫しました。
2021年7月19日(月)
21 湯ノ平湿原
 最終日の朝の探索は宿の北側に広がる「湯の平湿原」です。<左>湿原内の木道。ナイトハイクで星空を見に来た場所です。新緑が爽やかでした。<右>木道は「日光山湯元温泉寺」の入口まで続いていて、そこから石灯籠の並ぶ参道を歩いて戻ってきました。温泉寺は、中禅寺(立木観音)と同様に日光山輪王寺の別院とのこと。
2021年7月19日(月)
22 源泉
 湯の平湿原には、湯元温泉の源泉が湧き出しています。由来によりますと、日光開山の祖である勝道上人が延暦七年(788)に発見したと伝えられています。今朝の探索はここで、源泉に10円玉を浸し、硫化の実験をしてみました。変色した10円玉は、家で帰りを待つ家族へのプレゼントにもなります。
2021年7月19日(月)
23 オンライン朝会
 <左>今日は全校朝会がある月曜日。日光ではちょうど閉校式の時間と重なりました。そこで、日光からオンラインで生中継し、閉校式の6年生と、学校にいる全校児童に向けて、校長が凡事徹底(ぼんじてってい)というお話をしました。<右>この後の足尾のトロッコ列車の様子をZOOMで配信。ご家庭の保護者とともに、学校でも、さくら学級の児童が教室で見てくれていました。
2021年7月19日(月)
24 足尾砂防堰堤
  19世紀後半に起きた日本で初めてとなる公害事件「足尾銅山鉱毒事件」。排煙、鉱毒ガス、鉱毒水などの有害物質が周辺環境に著しい影響をもたらしました。現在は、緑化事業に力を注ぎ、流出土砂の抑制と河床の足の安定を目的とした砂防堰堤は昭和30年に完成しました。砂防堰堤の前の斜張橋「銅(あかがね)橋」を歩き、学習センターに向かいます
2021年7月19日(月)
25 足尾環境学習センター
 足尾銅山の歴史を紹介するとともに環境問題と自然の大切さを学べる施設です。松木地区で植樹活動を行っているNPO法人が運営しています。<左>足尾の自然環境や人々の暮らしを映像で学ぶ足尾シアター。興味深く学びました。<右>空から見た足尾の風景が床に広がる展示室。自然の大切さと環境問題を実感をもって学びました。
2021年7月19日(月)
26 トロッコ電車
 足尾銅山観光へ入場したら、まずはトロッコ列車に乗って通洞坑へ向かいます。<左>爽やかな風を浴び、渡良瀬川の風景を眺めながら、トロッコ列車を楽しみました。<右>通洞坑に入った瞬間から空気がひんやりと変わり、薄暗い景色が広がって別世界へ来たかのようです。通洞坑は、明治18年に道を通し始め、11年後に完成。発破工法などが用いられました。
2021年7月19日(月)
27 坑道探検
 降車場でトロッコから降りたら、この先300メートル続く坑道は自分で歩いていきます。薄暗い坑道に入っていくと、当時の辛く厳しい鉱石採掘の様子が年代ごとにリアルな人形で再現されています。400年の歴史を誇り、かつて“日本一の鉱都”と呼ばれ大いに栄えた足尾銅山の坑内観光施設です。子供たちは暗い所が怖いのかヒャーヒャー言っていました。
2021年7月19日(月)
28 銅資料館
 <左>坑道を抜けると、鉱石から銅になるまでの過程などが展示されている銅資料館なども併設されており、日本の近代化を支えた足尾銅山の歴史や役割を学ぶことができます。<右>足尾で作られた寛永通宝(江戸時代の貨幣一文銭))の裏に「足」の字が刻まれ「足字銭」と呼ばれました。ハイ、ポーズ。
2021年7月19日(月)
29 富弘美術館
 3日間の最後の見学場所「富弘美術館」です。不慮の事故で、身体の自由を失われ、2年以上、ただただ天井を見つめるばかりの日々を過ごしていました。星野さんを変えたのが、口にペンをくわえて文字を書いたことでした。子供たちは、水彩の詩画を書き留めながら、生きる勇気や喜びを感じ取りました。<左>エントランス。<右>美術館前の詩画の前で。
2021年7月19日(月)
30 帰校式
 「お帰り~」「先生、本当にありがとうございました!」と、多くの保護者の皆さまに温かくお迎えいただきました。子供たちは、大きな成果を出し、大満足で帰ってきました。3日間を通して元気いっぱいに過ごし、夜も誰一人として熱を出したり体調が悪くなることもなく、心身の健康管理が万全でした。皆さまに、あらため感謝申し上げます。ありがとうございました。